子どもの生活に関すること
食事
食事への工夫
がんになると、治療の副作用によって食欲が落ちてしまったり、吐き気が出てきたり、口内炎ができて食事が食べにくくなったり、味覚が変わってしまったり、精神的に気分が落ち込んでしまったりなど、さまざまな要因によって食事が進まなくなることがあります。しかし、食事を食べない理由は人それぞれになるかと思いますので、お子さんの状態に応じて、食べられそうなものを少しずつでよいので食べるチャレンジをしてみましょう。
食べやすいものを探す
例えば、のどごしの良いゼリーやプリンなどを試したり、麺類などを試したりしてみるのもよいでしょう。病院よっては主食をごはんから麺類への変更対応を行っている場合もあります。主食変更や負担の少ない果物を追加してもらうなど、食べられそうな食品を試せるよう、病院食の内容についてスタッフに相談してみましょう。
食事量を調節する
食欲がない時にたくさんの食事が配膳されてくるとその量を見ただけで満腹な気持ちになったり、食べられないことが嫌になったりすることもあります。同じ食事内容でも盛り付け量を小盛にして食べられそうと思える環境を作ることなどもひとつです。好きな食器を持ち込むなど、食事の気持ちを変えてくれる雰囲気作りも大切です。
食事形態を考慮する
年齢が乳児や幼児の場合は、食事の形を一段階戻し、食べやすいように刻んだり、ペースト状にしたり、口の中に負担がかからない食形態に変更することで食べやすくなることもあります。食形態の変更も考慮してみましょう。
管理栄養士に相談する
病院には病院食の献立管理や入院患者の皆さんの栄養管理を行っている「管理栄養士」が在籍しています。食事内容について困った場合は、管理栄養士に相談して病院食の対応を話し合って食べられるものを一緒に探していくこともとても有用ですので、管理栄養士と直接相談することもおすすめします。
どうしても食事が全く摂れない場合
食事をどうしても受け入れられない場合でも飲み物ならば飲める状況であれば栄養補助食品や経腸栄養剤という栄養がギュッと詰まった飲料で栄養を摂ることもできます。食事を食べることが難しい場合は、病院それぞれに栄養サポートチーム(多職種で作られている栄養について考える専門チーム)が設置されていることもあるので、相談してその時の状態にとって一番よい方法を一緒に探していきましょう。
入院中の離乳食のステップアップの進め方
病院の離乳食
病院の食事でも離乳食を用意しています。離乳食の段階は、病院によって多少異なるところはありますが、厚生労働省が示している授乳・離乳の支援ガイドに基づいて離乳食初期、中期、後期の形態を用意している施設がほとんどです。離乳食を始めたばかりの時期に入院となっても、月齢に合わせた離乳食を病院で提供してもらうことはできますので、お子さんの離乳食の進捗状況をお話しして出してもらう食事の内容を調整してみましょう。
離乳食のステップアップ
長期入院になった場合は、月齢の進みやかみかみごっくんの上達具合に応じて離乳食の段階を変えていくことも、食事の回数を増やしていくことも、どちらもいつでも可能です。お子さんの成長に合わせて、病棟の看護師や管理栄養士などのスタッフと相談しながら離乳食を進めていきましょう。
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こちらも参考になるかもしれません(外部リンク)
- 小児がん栄養プロジェクトチーム
- 小児がん治療中の栄養面をサポートするチームで作成された小児がん治療中の栄養についての冊子。小児がんと栄養(PDF)