入院生活を知る

周りの家族の生活に関すること

きょうだいに病気を伝える

“いま何が起きているのか”について話してみましょう

　お子さんを不安にさせたくないという思いは、親御さんが抱くごく自然な気持ちです。きょうだいがショックを受ける姿を見るのがつらいという気持ちもあることでしょう。ただ、きょうだいもまた突然の大きな生活の変化に混乱し戸惑いを感じています^1）。いつもと違う家族の様子や偶然耳にした言葉から想像を膨らませ、実際よりも悪い状況を思い描いて不安を募らせている可能性もあります。“何か隠されている”と感じ、傷ついたり不信感を抱いたりするきょうだいもいるかもしれません。こうしたきょうだいの不安や混乱を和らげ、家族みんなで治療に臨むためにも、治療方針などが決まったタイミングなどできるだけ早い段階で、病気のことを含め“いま何が起きているのか”をきょうだいにお話しすることをおすすめします。

　小児がんの子どものきょうだいへの支援として、国際的なガイドラインでは、親御さんに以下のことを推奨しています。コロナ禍ということもあり難しい内容もありますが、医療者も一緒に考えていきたいと思っていますので、ぜひご相談ください。

表　親御さんがごきょうだいをサポートするうえで大切にしたいポイント

　Spinetta, et al^2）をもとに開発メンバーらと作成

1) Weiner JA, Woodley LK. An integrative review of sibling responses to childhood cancer. J Child
Adolesc Psychiatr Nurs. 2018;31(4):109-119. doi:10.1111/jcap.12219
2) Spinetta JJ, Jankovic M, Eden T, et al. Guidelines for assistance to siblings of children with
cancer: report of the SIOP Working Committee on Psychosocial Issues in Pediatric Oncology.
Med Pediatr Oncol. 1999;33(4):395-398. doi:10.1002/(sici)1096-911x(199910)33:4<395::aid-
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