入院生活を知る

生活に役立つ情報を まとめています。

子どもの生活に関すること

あそび

成長発達の著しい時期に長期的な入院が必要になり心配です。制限のある入院生活の中で、どんなことをしてあげるとよいのでしょうか。

 子どもがその子らしい成長発達をするためには‘情緒の安定’というキーワードを保育士は大切にしています。では、情緒が安定するとはどういうことでしょうか。子どもの気持ちを受け止めたりありのままの自分でいることを認めたりすることです。怒ったり、喜んだり、悲しんだりといった感情を表した時に受け止めて貰えることで子どもは安心感を得ます。大人でも、気持ちを受け入れてもらえると気持ちが満たされ落ち着きますね。入院環境は、普段生活している場所とは違う生活様式、慣れ親しんだ大人とは違う大人に囲まれた生活です。まずは、子どもが安心し安定した生活が送れる基盤を医療スタッフと共に考えていきましょう。


色々とやってあげたい気持ちが多くあります。また、子どもの要望を叶えてあげたい気持ちも強いのですが、「こんなことを言ったら…」と躊躇してモヤモヤしてしまいます

 療養環境の違いや治療の状況により実現できること、できないことはあると思います。 普段の生活場面でもある一定のルールはありますね。病院では特に、治療状況や体調により実現できないことが多い場合があります。制限された生活の中ではより、子ども自らが「○○をやってみたい。」と希望した時には叶えてあげたいと思う気持ちは自然なことだと思いますので、そのようなお気持ちをお持ちの時には、医療スタッフに相談して頂きたいと思っています。医療スタッフは治療だけではなく、子どもの成長発達を促す支援も行っています。たとえ、実現するのが難しい場合でも、医療スタッフを含めた子どもを取り巻く大人が、治療以外のことであれこれ考えている姿を見せることも、子どもが主体(主人公)といメッセージに繋がります。一緒にアイディアを出し合い少しでもモヤモヤ感を解消していきましょう。


いつもは外あそびをしたり走り回ったりしていました。ベッドの上ではどのようなあそびが出来ますか。

 子どもにとって‘あそび’はいつでも自分が主体(主人公)になれるものです。あそびの中では、楽しむことは当然ですが、気持ちを整理したり、モヤモヤやイヤイヤという感情を発散したりする役目を担う場合があります。大人のストレスを発散方法が人それぞれ違うように、こどもも一人ひとり発散方法には違いがあります


○形が自由に変えられたり感触を楽しめたりするもの
・紙粘土
・スライム
・レゴブロック
・絵の具


○ルールが簡易で友達との交流が持てるもの
・ウノ
・トランプ
・人生ゲームなどのボードゲーム


○集中し達成感が得られるもの
・アイロンビーズ
・プラ板
・折り紙


○集中したり想像したりできるもの
・絵本
・漫画本

○制限を解消するもの
・ままごと
・人形あそび

私がお答えしました

宮城県立こども病院
保育士/医療保育専門士 土屋 昭子

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