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これから入院生活を送るご家族の方へ

気持ちへの対処

さまざまな思いでいっぱいになることは自然な心の反応

 お子さんが小児がんと診断されたとき、頭の中が真っ白になってしまったり、自分を責めてしまったり、わが子を失うかもしれない恐怖や不安など様々な思いでいっぱいになる親御さんは多くいらっしゃいます。これらは自然な反応です。診断と同時に治療法や検査などで意思決定を迫られる場面も多く、精神的な負荷が強く出てくることがあります。気持ちの整理が追い付かず、判断に迷いが生じることもあるでしょう。治療に入ってからは治るという強い気持ちを持てるときと、不安や罪悪感、怒りや孤独感など悲観的な気持ちに心がシフトするときもあるでしょう。

さまざまな思いで心がいっぱいなときは

 お子さんがとても痛そうにしている、苦しそうにしている姿を見ているのが辛い。病気にかかってしまったことが受け入れられない。このように様々な思いで心がいっぱいになってしまうときは、一人で抱え込まずに話を聞いてもらいましょう。普段から話を聞いてくれるご家族や友人でもいいですし、医療スタッフにもぜひ声をかけてください。また、頭に浮かぶことを紙に書いたりすることで気持ちが整理されていくこともあります。

目の前の、できることから

 何も手につかない、不安で押しつぶされそうになる、そのようなときはできることからはじめてみましょう。例えば食事をとる、シャワーを浴びる、入院に必要な荷物をそろえるなどがあります。まだ起こっていないことを考えすぎると不安が強くなることもあります。気持ちの波は続きますが、少しずつ順応していきます。

私がお答えしました

東北大学病院
心理士/公認心理士・臨床発達心理士 野村 広恵

最終更新日:

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