これから入院生活を送るご家族の方へ
たくさんいるサポーター
小児がんの治療やケアにはたくさんの職種がチームを作ってかかわります。子どもと家族を支える代表的なチームメンバーを図に示しました。そのなかの一部ですが、サポーターの役割を紹介します。
医師
病気の診断や治療を担当します。
小児科医
内科的な治療を担当します。
小児外科医
中心静脈カテーテルや治療のための手術を担当します。
緩和ケア医
痛みや吐き気といったつらい症状を和らげる方法を考えます。
歯科医師
お口のケアや治療を担います。
精神科医
心の治療を行います。
このほか、脳神経外科医、放射線治療医など、さまざまな専門の医師が治療にかかわります。
看護師
お子さんとご家族の生活や療養を支えるのが役割です。専門看護師、認定看護師、小児がん看護師などの看護の専門家もいます。
交替勤務となっており、ケアをリレーのようにつないでいきます。病院によってはプライマリーナースが、お子さん・ご家族のケアを継続的に担当します。
薬剤師
錠剤を粉薬にしたり、苦い薬をカプセルにしたりするなど、お子さんに合った薬の形状を工夫します。また治療に使う薬の確認や調合をしたりもします。
心理士
悩み事や気になることのお話をうかがい心の面から支えます。臨床心理士、公認心理士、カウンセラーなどさまざまな職種がいます。お子さんも、ご家族もサポートします。
チャイルド・ライフ・スペシャリスト(CLS)・こども療養支援士(CCS)・ホスピタル・プレイ・スペシャリスト(HPS)
お子さんが主体的に医療体験に臨めるよう、検査や処置、病気のことを分かりやすく伝えたり、乗り越える方法を相談したりなどの支援を提供します。また、お子さんが入院生活を少しでも楽しく過ごせるよう、遊びの提供なども行います。
保育士
入院中の遊びをはじめ、お子さんの成長・発達を支援します。保育園と同様に、ご家族の生活についても気軽にご相談ください。
院内学級教諭
入院中のお子さんの学習を支援します。また、元いた学校の教諭とも連携し、退院後にスムーズに学校に戻れるよう調整します。
メディカルソーシャルワーカー(MSW)
入院や退院にともなう悩みや問題の解決のために他の医療機関や関係機関との調整や連係を行います。医療費や生活費などの経済的問題、学校の転籍手続きもサポートします。
栄養士
治療と体の状況に応じて適切な栄養を工夫し、病気からの回復を栄養から支えます。治療中の離乳食のステップアップも相談いただけます。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)
治療しながらリハビリテーションを行って体力や体の動きの回復や維持をサポートします。
放射線技師
レントゲンやCTといった放射線を使った検査や、照射による治療を担当します。
臨床検査技師
血液や尿、細胞、心電図などを調べて、診断や治療のための検査を担当します。
参考文献
松岡真理:第8章 トータルケア.ココからはじめる小児がん看護-疾患の理解から臨床での活用まで-,へるす出版,p.252,2009(一部改編)
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こちらも参考になるかもしれません(外部リンク)
- 小児がん 患者会ネットワーク
- 全国の患者会・家族会もサポーターの一人です。こちらのサイトでは,地域別,疾患別などで親の会の情報がまとめられています。
- 公益財団法人 がんの子どもを守る会
- 1968年から活動し,全国に支部をもつ家族会です。病気や療養生活について相談をしたり,情報を得ることができます。
ご家族向けの様々な冊子も提供しています。