Q&A

実際的なことは個々の病院の 状況によって異なりますので、
専門職の皆さんに 相談してみましょう

#5 手洗い?アルコール?             骨髄抑制中なので感染対策をいつもより気を付けてと医師より話がありましたが、アルコールでも手洗いでもどちらでもよいのでしょうか。

回答

 小児がんに多い血液・リンパのがんは、がんそのものや薬物療法の影響で、健康な人には害のないような弱い菌・ウィルスなどの病原体に感染しやすくなります。病原体は目には見えず、自分の手についているという認識を持つことは難しいと言われています。感染対策の基本は、この病原体を体内に入れないことです。
 病原体は、物を触った手を通じて、「目・口・鼻」の粘膜から体内に侵入し、感染が成立します。お子さんは手で口や鼻を触わったり、おもちゃなどをつかんで口に入れたりします。そのため、手についた病原体を除去することがもっとも大切です。手洗いのタイミングは、遊んだ後、食事の前、トイレの後、携帯電話やタブレットなどを使用した後です。



 手洗いと消毒剤の使いわけは、通常は消毒剤、目に見える汚れがついている場合は手洗いを行います。しかし、アルコールが効かないウィルスもいますので、不特定多数の場所を触ったり、トイレの後は手洗いをおすすめします。また、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴って消毒剤の使用が普及しましたが、消毒剤の誤飲や眼に入る事故も増えていますので、乳幼児の方は特に気をつけてください。  手洗いは習慣化することが大事です。手洗いには、最低15秒、正しく洗うには30秒ほどの時間がかかると言われています。保育園で手洗いを習慣化するためのおすすめの手洗いソングなどが紹介されていますので、ぜひ活用してみてくださいね。

私がお答えしました

聖路加国際病院 小児医療センター
小児看護専門看護師 山本 光映

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▶︎ 消費者庁ホームページ
Vol.583消毒剤・除菌剤の取り扱いに注意しましょう。誤飲や眼に入る事故の発生が続いています!
▶︎ がん情報サービス 感染症
がん患者さんのインフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症に関する情報を解説しています