Q&A

実際的なことは個々の病院の 状況によって異なりますので、
専門職の皆さんに 相談してみましょう

#2 きょうだいと子どもの病気の話をする         きょうだいに子どもの病気をどう話したらよいか悩んでいます。アドバイスをいただけますか。

回答

きょうだいに病気や治療のことを話すときは、そのきょうだいの年齢や理解力に合った言葉を使ったり、伝え方を考慮したりすることが大切です。きょうだいが知りたいと思っていることや不安に感じていることにも耳を傾け、率直に事実を伝えるようにしましょう。
まずは「風邪のようにすぐに治る病気ではなく、病院に入院して長い時間をかけてゆっくりと治す病気だよ」と話すところから始めてみるのはどうでしょうか。
 難しい医療用語を分かりやすい表現に言い換えたり、子どもに馴染みのある言葉を使ったりすると理解しやすくなります。


簡単な言葉を使った病気の説明の一例

白血病 :体の中にある血を作る工場が病気になって、元気な血を作ることができていないよ。点滴のお薬で病気を治すよ。
固形腫瘍:ずっとお腹が痛かったのはお腹の中に病気の悪いものがいたからだよ。元気になるために点滴のお薬や手術や特別なビームで悪いものをやっつけるよ。

きょうだいによっては大人が考えないような誤解をし、ひとりで不安を募らせている場合もあるので、お話する時には次のことも伝えてあげてください。



きょうだいからの質問に対して

きょうだいから聞かれそうなことに対し答えを準備しておくことも大事ですが、想定外の質問をされる可能性もあります。その場で答えられそうにない時は「今は分からないから、後でお医者さんに聞いておくね」「分かったらすぐに教えるね」と対応しましょう。大切なのはきょうだいが質問しやすい雰囲気を作り、いつでも聞いてよいと知ってもらうことです。


病名について

病名を伝えることやそのタイミングを悩む親御さんも多いと思います。病名を知ることがきょうだいにどのように影響するのかを、きょうだいの年齢だけではなく、性格や病気に対して抱いているイメージなども考慮して検討するとよいでしょう。


医療スタッフは、患者さんのことだけではなくきょうだいのことも支えたいと思っています。病気の説明についても、個々のきょうだいに合わせた対応を一緒に考えますので、ぜひご相談ください。

私がお答えしました

宮城県立こども病院
チャイルド・ライフ・スペシャリスト 大塚 有希

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▶︎ 東北大学病院小児腫瘍センター お子さんへの病気の説明(PDFファイル)
▶︎ NPO法人しぶたね
きょうだいが抱きやすい気持ちやきょうだいとご家族のコミュニケーションを支援するツールなどが紹介されています。